●BLoC2010 Round1 in ロッククラフト川越 レポート●
■□レギュラー男子□■
●はじめに
2010シリーズのスタートとなる第1戦には69名が集まりました。
その中には、昨シーズンチャンピオンの「湯澤 秀行(ロストキャニオン)」選手、昨シーズン全戦決勝進出で4位の「菅谷 良太郎(船橋ロッキー)」選手、昨シーズン6位で開幕をホームジムで迎える「小峰 直城(ロッククラフト川越)」など昨シーズンの実力者もズラリ!
はたまた、今シーズンから参戦する選手も40名を数えました。この中に新星が潜んでいるのでしょうか?ワクワクします!
●予選
予選は8エリアにセットされた4級~二段の10課題によるセッションでファイナルの進出を争いました。
<写真:ロッククラフト川越名物マントル課題もありました>
この予選で素晴らしいスタートを切ったのは「宮原 駿(T-WALL)」選手です。残り30分以上を残し全完登を達成したのでした。昨シーズンは10位だった宮原選手ですが半年間でかなりレベルアップをしたように感じました。
<写真:予選全完登の[宮原 駿 選手]>
また、昨シーズンチャンピオンの湯澤 選手はメインセッターの岡野さんがセットした「No.2 湯澤返し(1級)」に大苦戦して9完登10ボーナスの2位タイで予選を終えました。
<写真:湯澤返しをトライする[湯澤 秀行 選手]>
そして、同率2位となったのが「梶谷 隼人」選手と「千本木 洋介」選手の2名で、共に「ロストキャニオン」をホームジムとする新星です。
<写真:レギュラー男子最年少の[波田 悠貴 選手]>
そんなこんなで、ファイナル進出へのリミットは8完登10ボーナス以上の選手となったわけですが、BLoC史上最大人数である11名のメンバーで決勝戦が繰り広げられることになりました。
<写真:BLoC史上最大人数である11名での決勝戦>
●決勝
決勝は3課題のアテンプト勝負です。
また、人数が多いことから予選下位の5名と上位の6名の2グループに分けて最終順位を競いました。
第1課題は、カンテを挟んで登るタイプで少し易しめの課題でした。そのためアテンプト勝負となりました。ここでミスを犯して2ゲキ以降の選手は一歩後退となりました。
第2課題は、ルーフ下からは左上する長い課題でアンダーからの1手(B1保持)が最大の核心でした。この核心を越えたのが11名中3名だけで、最終的に完登したのが湯澤選手ただ1人!!当然1位に向けて一歩前進です。
最終第3課題は、ヒールからのクロスムーブとマントルを含む決勝の中ではテクニカルな課題でした。最初にマントルまで突入したのが「橘薗 伸(ライノ&バード)」選手の2回目のトライでした。観客の声援の中一気にマントルを返して完登しました!
<写真:決勝で快進撃を見せた[橘薗 伸 選手]>
ただ、このマントルは難しいようで「長尾 基史(PUMP2)」選手をはじめ4名がトライしたもののはじき返され完登できない選手も続出しました。
続いて観客の注目を浴びたのがホームジムの小峰選手です。本人曰く「得意系だから1ゲキできる」と思っていたようです。そしてその通り、クロスムーブ&マントルをスムーズにこなして1ゲキで完登しました。
<写真:第3課題を完登した[小峰 直城 選手]>
最後に、湯澤選手と宮原選手が残りました。ここまで湯澤選手は2完登3ゲキで宮原選手は1完登1ゲキです。湯澤選手リードですが、もしも湯澤選手がこの第3課題を登れず、宮原選手が2ゲキ以内で完登すれば・・・?!。
こんな状況の中ではありましたが、さすが湯澤選手はチャンピオンの風格でした。確実に第3課題を1ゲキで完登し3完登で堂々1位を獲得しました。おめでとうございます!!
そして、2位以下は混戦となりましたが確実に2完登を手中にした橘薗選手が2位、小峰選手が3位と予選からの順位をあげ、逆に宮原選手はアテンプト差で4位に沈んでしまいました。予選が良かっただけに残念です。
<写真:レギュラー男子の表彰式>
●Round1 決勝動画 ⇒ こちらから
●シリーズポイント ⇒ こちらから
■□レギュラー女子□■
●はじめに
一時は10名程度の選手で2010シリーズ開催か?と思われましたが、最終的には16名の選手が集まり華やかに開催いたしました。
この中には、昨シーズン全戦決勝進出で2位の「佐藤 奈津子(B-PUMP)」選手、昨シーズン4位の「細野 かおり(ZERO)」選手など、昨シーズンの実力者も揃いました!ただ、昨シーズンチャンピオンの「簾内 由希」選手がキャンセルとなり残念でした。
また、16名中半数の8名がBLoC初参戦でもありました。とっても期待しちゃいます。
<写真:レギュラー女子半数の選手がBLoC初出場でした>
●予選
予選は8エリアにセットされた5級~2級の10課題によるセッションでファイナルの進出を争いました。
この予選で素晴らしいスタートを切ったのが「坂井 絢音(ロッククラフト川越)」選手です。ホームジムということもありますが、ただ1人全完登を成し遂げました。昨シーズンは決勝進出が1回で総合11位だったことから、男子の宮原選手同様に半年間でかなりのレベルアップを果たしたのでしょう。
<写真:予選を全完登した[坂井 絢音 選手] 決勝でも!!>
そして、昨シーズンからの実力者である佐藤選手、細野選手、「増澤 明子(スポーレ)」選手は9完登で決勝に進出しました。
さらに、6完登8ボーナス以上を登れた7名の選手が決勝への切符を手にしました。この中の2名はBLoC初出場選手であります。
●決勝
決勝は3課題のアテンプト勝負です。
第1課題は、100°の壁にセットされた大きなホールドとカチホールドの課題です。少し易しめだったのでアテンプト勝負となりました。ここでミスを犯して2ゲキ以降の選手は一歩後退となりました。
第2課題は、下部をパワームーブでこなし中間部以降は悪いホールドで耐える課題です。完登者は3名でしたがB2までの選手も3名でした。増澤選手が終了点タッチで完登を逃したのが惜しかったです。
第3課題は、下部をダイナミックにこなした後で中間部ヒールを駆使して最後にマントルのようなジワジワ押し返すムーブが現れる課題です。この完登者は2名でした。
この決勝で活躍をしたのが、「渡部 咲樹(Activ-A)」選手と坂井選手の中学2年生コンビでした。
予選結果が6位で決勝が2番手スタートだった渡部選手ですが、1課題目・2課題目を1ゲキで完登し3番手以降の選手を圧倒しました。3課題目も会場を盛り上げつつ2ゲキでクリアー、トータル3完登4ゲキと素晴らしい成績で決勝を終了しました。
<写真:決勝で大爆発した[渡部 咲樹 選手]>
そして、予選1位で最終競技者の坂井選手もプレッシャーを感じさせない登りで2課題目までを1ゲキで完登しました。迎えた3課題目も落ち着いており、最後のマントルのような返しもヒールを解除してフラットに足を置き直し1ゲキ完登してしまいました!
この結果、1位は予選全完・決勝1ゲキのパーフェクトを演じた坂井選手、2位は予選からの大逆転で渡部選手、3位には決勝を2完登した「細野 かおり(ZERO)」選手が入りました。おめでとうございます!!
<写真:3位に入った[細野 かおり 選手]>
<写真:レギュラー女子の表彰式>
●Round1 決勝動画 ⇒ こちらから
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■□エントリー□■
●はじめに
今シリーズから新たにスタートするシリーズ戦のカテゴリーです。どんなメンバーが集まるのかと思っておりましたが、男女あわせて21名の参加者で開催しました。
●予選
予選は8エリアにセットされた6級~3級の10課題によるセッションでファイナルの進出を争いました。
ここで力を発揮したのが「篠原 大太(エナジー浦和)」選手、「菅谷 吉史(飛鳥)」選手、「向山 陽(ライノ&バード)」選手の3名です。9完登10ボーナスで1位タイとなりました。
上記の3名に加え、ファイナルへの進出には7完登10ボーナス以上の6選手が名乗りを上げました。
●決勝
決勝は3課題のアテンプト勝負です。
まずは第1課題ですが、予選をギリギリの6位で通過した「高田 淳志(ロッククラフト川越)」選手が1番手で登場し、会心のパフォーマンスで見事1ゲキ完登を決めました。
<写真:決勝1課題目で集中力を発揮した[高田 淳志 選手]>
当然、この後の選手は予選を上位で通過しているので完登してくると思われましたが、完登者は出ずB1までが菅谷選手と向山選手の2名だけとなり次に移動となりました。
次の第2課題もB2までの選手がほとんどの中、紅一点「中田 茉那(ZERO)」選手がB1まで進めることができ観客から大きな声援を受けておりました。そして、ここで予選を1位タイで通過した向山選手がただ一人2ゲキ完登を決めました。
最終の第3課題は、どの選手も疲れが溜まり苦戦を強いられる展開で、B2まで高度を伸ばせたのが3選手だけという状況でした。
結果、エントリー決勝の3課題はトータルとして少し難しかったようで、登れる課題(相性の良い課題)があるか?ないか?の勝負になったようです。
ただ、コンペですので登れた人が勝利を収めるということで、1課題を1ゲキで登った高田選手が予選からの大逆転で1位を獲得しました。おめでとうございます。
そして、アテンプト差で向山選手が2位となり、B1を2つゲットした菅谷選手が3位となりました。
<写真:2位になった[向山 陽 選手]>
<写真:エントリーの表彰式>
●Round1 詳細順位 ⇒ こちらから
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■□キッズ□■
●はじめに
このカテゴリーはBLoCのシリーズ戦とは異なる独立したカテゴリーとして開催しています。
参加申込は多かったのですが、運動会が雨天順延で延期されるなどの小学生らしい理由??から、当日は22名となってしまったのが残念です。
また、参加者の多くはロッククラフト川越のJr教室生徒ですが、その他の選手も近隣の小学生が多かったので、他の大会で知っている顔見知りが揃ったコンペになりました。
<写真:将来のBLoC選手でしょうか?[續 椋太 選手]>
●予選
予選は8エリアにセットされた7級~3級の20課題によるセッションでファイナルの進出を争いました。
<写真:ご家族で参加してくれた秋田さんファミリーの[秋田 彩夏 選手]>
その結果、9完登12ボーナス以上を登った7選手が決勝に進出しました。
ちなみに、キッズの予選課題の半数はレギュラー男・女やエントリーの予選課題と同じ課題を使用しているので、キッズ達のレベルをエントリーの選手と比較してみることにしました。
すると、予選を1位タイで通過した「加藤 悠生(ロッククラフト川越)」選手がエントリークラスの課題だけでは7完登8ボーナスとなるのでエントリーでは8位となります。惜しくも決勝には残れない順位ですが、10課題しかトライできない状況であれば、もしかしたら決勝に進出できる成績を残したかもしれません。
<写真:エントリーでも活躍できるか?[加藤 悠生 選手]>
●決勝
決勝は3課題のアテンプト勝負です。
<写真:決勝に最年少出場した[鈴木 萌美 選手]>
第1課題は100°の壁にセットされたルートっぽい課題で、第2課題はハングした下部からレイバックで中間部を抜け掛かりの悪いホールドから最終ホールドを目指す課題です。
この2課題はタイプが異なっていたためなのか、どちらかしか登れなかった選手が3名で、どちらも登れたのが予選上位の加藤選手、「本間 大晴(PUMP1)」選手、「武藤 颯汰(ロッククラフト川越)」選手の3名でした。
事実上、この3選手が第3課題で最終対決となりました。この課題は下部のルーフでパワーが吸い取られるため、下位の4選手はボーナス2すらも高度を上げることができませんでした。
<写真:焦り方がハンパない[武藤 颯汰 選手]>
<写真:集中していれば抜群の[武藤 颯汰 選手]>
でも上位3選手は違いました。このボーナス2までは簡単に保持し高緯度を上げます。ただそこからがさらに厳しくなっていて、最終的には本間選手ただ1人だけが1ゲキで完登し優勝となりました!!おめでとうございます。
<写真:優勝した[本間 大晴 選手]>
2位には加藤選手、3位には武藤選手が入りました。
<写真:キッズの表彰式。みんながんばりました!>
■□イブニングセッション□■
ロッククラフト川越では恒例のイベント後に開催されるイブニングセッションです。
BLoC参加者やスタッフなど合計40名ほどでの開催となりました。
お疲れ様でした!の乾杯後はBLoCメンバーでの懇親や、当日の課題をトライするなどで楽しんでいただきました。
せっかくのシリーズ戦ですし、メンバー間の交流は良いものですね。
最後になりますが、選手のみなさん・スタッフのみなさん・ご協賛を賜りましたメーカーのみなさま・本当にありがとうございました♪
それでは、次は10月24日(日)に開催される第2戦でお会いしましょう!!
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